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第6回スパトレイル 〔四万to草津〕 2019/サンキューメッセージ
STSK2019/THANK YOU MESSAGE
プロデューサー/プロトレイルランナー 鏑木 毅
 
今年もたくさんのドラマが詰まったスパトレイルとなりました。選手の皆さんのこの大会に寄せる思い、
地元そして町外からこられたボランティアの献身的なサポートにより素晴らしい大会になりました。
本当に皆様に心よりの感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 
今回の二日間を振り返ってみました。
前日に3回のブリーフィングを実施しました。各回とも選手の皆さんの目線が熱く、こちらのテンションも否応なしに上がります。
荒天が予想されるため冗談を交えながらも明日のことが心配で天気予報を何度も確認しながら気持ちが落ち着きません。
この時点では大雨洪水警報が発令中、祈るような気持ちで宿泊地の四万温泉へ。
 
当日午前3時に最終会議を行い。手分けしてスタッフがコース中の懸念される個所を確認の結果を踏まえて実施の最終判断。
ただ午後から天候が崩れる可能性が大きく、雨は避けられない状況。コース全体が標高の高いエリアなので低体温症が心配。
 
午前4時30分スタート会場へ。暗い心が吹き飛ぶような選手の皆さんの笑顔に出会えてテンションが一気に上がります。
早朝ということで音楽がかけられず、声のみで皆さんを鼓舞します。
いつもはあまり多弁ではない私ですが、マイクを持つと違うなにかが乗りうつるようです(笑)。
 
スタート後に各コースをめぐり選手を応援、午前10時の野反湖キャンプ村にてKTK38kmのスタート会場へ。
このカテゴリーはビギナーの方が多く、選手の皆さんのワクワク感をとりわけ感じるこの場の雰囲気が大好きです。
 
選手を見送り、そのままSTSK72kmの選手を応援。この地点がほぼコース中の真ん中とあって選手の皆さん疲労の色が濃い。
ここで握手したり、時には背中を押したりして激励。この時の合言葉は「草津でまた会いましょう!」。
 
ゴール会場にて選手を迎えます。
雨は午後4時前くらいから本降りに、しかしこの時間までもってくれたのが奇跡的、次々に感動のゴールを迎えます。
この時に嬉しいのは、途中でお会いした方が元気にゴールされる姿。
途中でもう辞めたいと言っていた選手が、満面の笑顔でゴールするシーンは大会をプロデュースしていていつも感じる幸せです。
なのでコース中ではできる限り多くの選手に話かけアドバイスをするようにしています。
「あの時の一言で完走できました。」といって欲しく、いろいろな言葉で応援するのはそんな思いもあります。
なかには苦しい表情のなか「夏のUTMB頑張って下さい!」と声をかけられると本当にありがたいなぁとつくずく感じます。
 
今年のゴールはラスト5分を切ってもぞくぞく選手が入ってきます。何とか一人でも多くの選手に時間内で完走して欲しいと大声で叫びます。
最終ランナーの方はほぼジャストタイムでフィニッシュ。残念ながら時間内完走できなかった方の涙にこちらももらい泣きしそうになります・・・。
選手を見守り、時には鼓舞し続けてきたスイーパーズの皆さんの力に心から感謝したいです。今年も本当にありがとうございました。
 
最後に私事ですが、今年の夏に長年の夢だった50歳で再びUTMBに挑戦しますが皆さんの熱い走りが私の背中を確実に後押してくれました。
来年も皆さんの熱い思いに叶う素晴らしい大会になるよう頑張りたいと思います。ありがとう!ありがとう!本当にありがとうございました。
 
 
 




プロデューサー/プロスカイランナー 松本 大
 
旅人の皆様
スパトレイルへご参加いただきありがとうございました。2019年のスパトレイルはいかがだったでしょうか??
 
スカイランニングが「快適な登山」の手段であるならば、トレイルランニングは「快適な旅」の手段であると、私はこの魅力的なスポーツを捉えています。
スパトレイルの舞台である四万温泉と草津温泉を結ぶ道のりは歌人である若山牧水が歩んだ道でもあります
(牧水は草津温泉から花敷温泉を経て暮坂峠を越えて沢渡温泉、四万温泉へ行った)。
 
若山牧水は草津温泉から四万温泉まで詩を読みながら1泊2日かけて歩いたそうです。
実際のスパトレイルでは景勝地である野反湖や世立八滝にも寄り道をしながら、たったの13時間で草津温泉を目指します。
牧水がまだ峠を越えている最中には、トレイルランナーは温泉に入って焼き肉をしてビールを飲める。実に快適な旅のスタイルです。
これを聞いたらさぞかし若山牧水もビックリでしょうね。
 
スパトレイルのルートは山村の自然と文化を結ぶ道です。大自然の美しさへの感動があり、出会いあり。
私も世立エイドのお姉さま達と1年ぶりの再会を果たすことができました。
「あ~また戻ってきた」と旅人たちがホッとできる。そんなトレイルランニングのイベントとして、2020年のスパトレイルも成功できますように。
また中之条町・草津町でお待ちしております。
 
スタッフの皆様
今年もスパトレイルの旅人たちが無事に旅を終えられるよう支えていただき有難うございました。
昔は旅人の安全を祈って、観音様やお地蔵様を道端に設置したようですが、スパトレイルはスタッフの皆様があちこちで応援してくださります。
旅の茶屋の代わりとなるエイドステーションのおもてなしも大好評でした。
また来年も大勢の旅人を迎え、上州吾妻が心の故郷という人を増やしていきましょう。